梱包テープの種類と特長について解説
ダンボール梱包に必要不可欠な梱包テープ。
梱包テープと一口に言っても様々な種類があります。
種類によって作業性に大きな違いがあったり、梱包の内容によって、適したテープが異なり、
それぞれの特長を抑えることによって最適なテープを選ぶことができ、作業面、コスト面で大きなメリットが生まれます。
この記事では、最適な梱包テープ選定の参考となる、梱包テープの種類と特長について、プロ目線で解説します。
梱包テープの種類と主な特長について 大きく3種類
梱包テープには、大きく分けて3種類のテープがあります。
それぞれの長所、短所についてまとめてみましたので、梱包テープを選ぶ際の参考となれば幸いです。
種類 | 概要 | 長所 | 短所 |
OPPテープ | OPPフィルムを基材とした梱包テープ | 透明品は文字などが隠れない フィルム素材なので水に強い 強度が強く、衝撃で切れにくい |
手で切ることができない |
クラフトテープ | クラフト紙を基材とした梱包テープ | 手で切ることができる 比較的コストが安価 |
紙素材なので水に弱い 文字が書けない |
布テープ | スフモスなどの布を基材とした梱包テープで手で切れる | 手でまっすぐ切ることができる | 油性インクで文字が書ける 比較的コストが高価 |
梱包テープの粘着剤の違いについて
梱包テープは使用される粘着剤によって、使用に適した素材や温度などの環境が異なります。
それぞれの長所、短所についてのまとめと、主にその粘着剤が使用される梱包テープの種類について記載しました。
種類 | 形態 | 製造方法 | 長所 | 短所 | 主なテープ |
ゴム系 | 溶剤型 | ゴムを有機溶剤に均一に溶解する | 比較的何にでもよくつく 低温でもつきやすい |
高温ではがれやすい | OPPテープ |
ホットメルト型 | ゴムを加熱して融かす | 平たい面に強力につく | 高温で特にはがれやすい | クラフトテープ | |
固形型 | ゴムを加熱軟化させ、練って柔らかくする | でこぼこした粗面にも比較的よくはりつく | 高温ではがれやすい | 布テープ | |
アクリル系 | 溶剤型 | 溶剤中でポリマーを合成、様々な添加剤をブレンド | 高温ではがれにくい 使用方法に応じた幅広い設計ができる |
低温でつきにくい プラスチックフィルムをラミネートした箱などにはつきにくい |
OPPテープ |
エマルション型 | 水中にポリマー成分を均一に分散させる |
梱包テープの幅について
例えば、ダンボールが厚い場合や、内容物が重い場合などは、フタが開きやすくなるため、
しっかりと貼り付ける必要があります。
そんな時はテープの幅を広いものを選択し、貼り付ける面積を増やすことで、フタが開くのを防ぐことができます。
反対に、ダンボールが薄く、内容物も軽い場合は、狭い幅でもフタが開きにくいため、
少しでもコストを抑えたい場合は、狭い幅の梱包テープを選択しましょう。
このように状況に応じてテープの幅を選択するのも重要なポイントとなります。
もちろん貼り方も大切
梱包テープがダンボールからはがれないようにするためには、幅も大切ですが、もちろん貼り方も大切です。
詳しくは別の記事にテープがはがれにくい貼り方について掲載していますので、ぜひご覧いただければと思います。
梱包テープの巻き長さについて
テープの巻き長さが短いと、すぐなくなってしまうので、巻き芯のゴミが増えたり、
テープ交換の際の時間のロスが生まれます。
布テープについては、手で切れるので作業性も良いテープですが、テープが厚く重いため、
手軽に使える大きさとするために、比較的短い25m巻きが主流です。
OPPテープは布テープと比較して薄いため、50m巻きが主流となっており、
テープの厚さが薄いものでは、100m巻きのものもあります。
テープ貼り機で使用する場合は、機械での連続生産となるため、500m巻きや1000m巻きのテープもあります。
それぞれの梱包テープを詳細に解説した記事のご紹介
下記のコラムで梱包テープのより詳細な情報について、解説しています。
ご参考いただければ幸いです。
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著者プロフィール
日東電工ベースマテリアル株式会社小池 季史
2014年日東電工ベースマテリアル入社。製品企画グループに配属となり、各種粘着テープの企画業務に携わる。
その後、デジタルマーケティング関連の部署に移動、これまでに培ったテープの知識・経験を活かしながら、専門的な観点と見る人に分かりやすいコンテンツ制作を心掛けている。
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