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耐熱テープの特徴をプロ目線で解説!

近年、スマートフォンやテレビ、パソコンなどの機器は急速に小型化、高性能化が進んでおり、電子部品の発熱量も大きくなってきました。それに伴い使用される粘着テープの耐熱性も注目されています。
この記事では粘着テープの耐熱性にスポットを当ててプロ目線で解説、テープおまかせナビに掲載している耐熱性のある製品ラインナップの一部についてもご紹介します。

粘着テープの耐熱性とは

粘着テープの耐熱性とは、「粘着テープが本来持つ性能を、高温下でどれだけ保持できるか」ということを指しています。
つまり、高温環境でも粘着が劣化しない性能のことです。
耐熱性とよく似た性質で、「難燃性」がありますが、これはまた別の性質です。「難燃性」とは、粘着テープを炎にかざしても、燃えにくい性能のことを指します。

耐熱テープの耐熱性試験方法

テストしたいテープを長時間、一定温度に保つ高温のオーブンに入れて試験します。
例えば、テープを引っ張り破断するまでの強度を測定したり、評価したい素材に貼り付けて加温し、取り出した後に引きはがした時の力(粘着力)を測定します。
取り出した後に測定するだけでなく、加熱しながら引っ張ったり、引きはがす試験方法もあります。

500℃、1000℃などの高温に耐えられるテープはある?

よくお問い合わせいただく内容となるのですが、残念ながら粘着剤が付いているテープでは、500℃、1000℃といった極めて高い温度で粘着特性を維持できるものはありません。
その要因は、粘着剤にあります。一般的なテープの粘着剤の種類として、ゴム系、アクリル系、シリコーン系と、大きく3種類が挙げられます。
その中で最も耐熱性が高いのがシリコーン系と呼ばれる、シリコーンゴムを使用した粘着剤です。
汎用的なシリコーンゴムが使用できる限界の温度が280℃ほどとされており、短時間であればそのような温度で使用できる可能性はありますが、テープおまかせナビで取り扱っている耐熱テープは、最も耐熱性が高い製品でも、安定して使用できる限界の温度として200℃を最大としています。
また、Web検索すれば、500℃、1000℃の耐熱テープと呼ばれる製品が見つかるかと思いますが、大半がセラミックや、ガラス繊維などの、熱に強い素材をベースとした、粘着剤が付いていない製品です。

どんな種類の耐熱テープがある?

テープおまかせナビで取り扱っている主な耐熱テープを紹介します。
もちろん記載した以外にも多数の製品がございますので、ぜひお問い合わせください。

※記載している耐熱温度は目安の温度となっており、使い方によっては、安定的に使用することが難しい場合もあります。ご使用が不安な場合、サンプルなどで事前にお試しいただくことを推奨します。

テープの耐熱温度目安と一部ラインナップ

耐熱温度200℃:ふっ素樹脂テープNITOFLON(ニトフロン)シリーズ

ふっ素樹脂とは、ふっ素を含んだプラスチックの総称で、ニトフロンはその中でも耐熱性に優れたPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)を基材に使用しています。
粘着剤には耐熱性の高いシリコーン系を使用しており、耐熱温度は200℃となっています。
用途に応じて豊富なラインナップがあり、粘着剤が付いていないフィルムだけの製品もあります。
フィルムの耐熱温度は、PTFEが劣化を開始する温度である260℃となっています。ニトフロンは、その耐熱性から袋包装の熱シール機の発熱部分の離型用途などに使用されます。
またPTFEは耐熱性の他、絶縁性や滑り性にも優れているため、耐熱以外の様々な場面でも活躍しています。

耐熱温度180℃:ガラスクロス粘着テープNO.188UL

ガラスクロス(ガラス繊維を布状にしたもの)基材にシリコーン系の粘着剤を塗布した製品です。
強度が高く、綿やアセテートクロスと比較して、約3倍の強度を持っています。
用途としては、主にコイルの結束などの耐熱絶縁用で使用されており、180℃で長時間加熱しても安定した電気特性を保ちます。
また、寸法安定性に優れており、他のプラスチック素材と比べて、熱によって形状が変化しにくいことも特徴です。

耐熱温度180℃:ポリイミド粘着テープNO.360シリーズ

ポリイミドは、熱分解する温度が500℃以上と極めて高く、通常の樹脂材料とは大きな性能の差があるスーパーエンジニアリングプラスチックに分類されます。
NO.360シリーズは、ポリイミドフィルムを基材に使用しており、ポリイミドフィルムは、テフロン同様、米国デュポン社がカプトンという名前で商品化しており、カプトンを使用した粘着テープということで、カプトンテープとも呼ばれます。
粘着剤は、ニトフロンと同じ分類のシリコーン系粘着剤を使用しており、用途としては、耐熱マスキングや耐熱絶縁用途に用いられています。

耐熱温度120℃:電気絶縁用ポリエステル基材粘着テープNO.31シリーズ

耐熱性に優れたポリエステル(PET)フィルムを基材とした電気絶縁用の片面テープのシリーズです。
主にトランス・コイルの層間・外装絶縁体としての用途に使われています。
基材の厚さや粘着剤の種類、識別が容易となるように色などで幅広いラインナップがあります。

耐熱温度90℃:アセテートクロス基材テープNO.5

アセテート繊維を使用した柔軟な布を基材にしたテープです。
粘着剤はアクリル系を使用しています。同じくアセテートクロスを使用した派生品もあり、ゴム系粘着剤を使用したラインナップもあります。
用途としては、電気・電子機器の絶縁やワイヤーハーネスの絶縁保護、結束などに使われます。
特に自動車の配線関係の結束用途においては、ビニールテープに比べて粘着剤がはみ出しにくい、手で簡単に切れるので使いやすいなど、高い評価を受けています。

耐熱温度80℃:耐熱両面接着テープNO.585 シリーズ

セルロース系の紙基材の両面に耐熱性に優れたアクリル系粘着剤を塗布した薄手の両面テープです。
数十秒という短時間ではありますが、ピーク温度が260℃ほどの鉛フリーのはんだリフロー工程に対応します。
その他、耐熱性を必要とする固定用途で使用されています。耐熱温度80℃は目安であり、高温環境下では23℃ほどの標準的な環境下よりも粘着力は低下する傾向にあります。
また、長時間高温で使用する場合、接着した素材からはがすときに粘着剤が残ってしまう可能性もあるため、注意が必要です。

いかがだったでしょうか?
この記事では、耐熱テープの特徴の解説と耐熱テープ製品についてご紹介させていただきました。
ご紹介した以外にも、テープおまかせナビには多数の耐熱テープのラインナップがございますので、高温環境下でのテープご検討の際、ぜひお問い合わせいただけますと幸いです。

著者プロフィール

日東電工CSシステム株式会社 包装管理士鈴木 大祐

2010年日東電工CSシステム入社。開発グループに配属となり4年間、各種粘着テープの開発を行う。その後、マーケティングに携わり、様々な業界におけるお客様のニーズを調査、新製品企画を行ってきた。
現在はデジタルマーケティング関連の業務を行っており、これまでに培ったテープ開発・マーケティングの経験を活かし、専門的な観点かつ、見る人に分かりやすいコンテンツ制作を心掛けている。

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