1つ前のページに戻る

絶縁テープの種類ごとの特徴について 耐熱温度や作業性の違いなど

絶縁テープとは

絶縁テープとは、電気を通さないテープの総称です。ビニールテープやアセテートテープなど、その種類や特徴も様々で、電子機器や自動車、電気系インフラなど様々な業界で欠かせない製品となっています。
配線を束ねたり、通電したくない部分に貼り付けて電気を遮断する目的で用いられます。

絶縁テープの主な種類と特徴

絶縁テープには、様々な種類があり、使い方、使用環境に応じた使い分けが重要です。
製品選択のご参考として絶縁テープの主な種類と特徴についてご紹介します。

電気絶縁用ビニールテープ

絶縁テープと聞くと、ほとんどの方はまずこちらを思い浮かべるのではないでしょうか?
文具店やホームセンターなどでも気軽に購入できる絶縁テープです。
ビニールテープに使用している素材は塩化ビニールで、高い電気絶縁性と柔軟性があり、伸びやすい、燃えにくいなどの特長があります。
耐寒性に優れた製品が多く、低温環境でも作業できますが、ビニールテープは実は耐熱性には優れていないため、高温になる部分では、粘着剤がべたべたになりやすいです。
一口にビニールテープとは言っても様々な種類があり、テープおまかせナビでは、ホームセンターでは手に入らない高品質のビニールテープをご用意しています。
例えば、自動車の配線(ワイヤーハーネス)の結束には大量にビニールテープが使用されるため、少しでも重量を軽くするために、薄さを追求した製品などがあります。また、配線の区別のために豊富なカラーバリエーションがあります。

アセテートテープ

柔軟性があり、手でまっすぐ切ることのできるアセテートと呼ばれる布を基材に使用した絶縁用の粘着テープです。
作業時にハサミやカッターを使用せず切ることができるので、作業しやすいのがポイントです。
布素材なので、ビニールテープのように大きく伸ばしながら貼ることは難しいですが、柔らかい素材のため、でこぼこした面にも貼りやすく、ビニールテープよりも粘着剤が熱に強い傾向もあり、粘着剤がべたべたしにくいです。

自己融着ブチルテープ

自己融着テープは、粘着剤が塗られていないのにくっつく不思議なテープです。
仕組みとしては、伸ばしながら巻き付けるように貼ることで、テープに使用されているブチルゴム同士が密着してくっつくようになっています。
性能としては、高い電気絶縁性の他、耐久性、耐水性にも優れています。
ブチルゴム同士がくっつく仕組みとなっているため、巻き付けて貼ることには向いていますが、平面に貼り付けることはできません。
また、絶縁用の他、釣り竿やゴルフのグリップのすべり止めとしても使用されています。

ガラスクロステープ

ガラス繊維を布状に織り込んだガラスクロス素材に、シリコーン系粘着剤を塗布したテープです。
ガラスクロスは不燃性で、耐熱性が高く、電気絶縁性や耐候性などにも優れています。
シリコーン系粘着剤も同じく耐熱性に優れているため、180℃まで許容温度とする絶縁テープの認定であるH種絶縁認定を受けている製品が多く、耐熱コイルなどの高温となる部分の絶縁に向いています。

絶縁テープの選び方

前述したように、絶縁テープは様々な種類がありますので、ご使用方法や環境に応じて製品を選ぶ必要があります。

どれほどの電圧がかかるか

絶縁テープがどれほどの電圧に耐えられるかの指標として、「絶縁破壊電圧」があり、それを超える電圧では通電してしまいます。
絶縁する箇所の電圧がどれほどか、絶縁テープがどれほどの電圧に耐えられるかを確認して選びましょう。
同じ素材のテープであれば、厚いほど絶縁性が高くなる傾向です。
テープを何重にも巻き付けて貼る手段も有効ですが、使用する絶縁テープの量や、作業時間が増えてしまうばかりか、見栄えも悪くなってしまいます。

どれほどの高温になるか

■発火の危険性がある場合
例えば、むき出しの電線の絶縁などの場合は、ショートにより火花が発生し、発火の危険性があるため、テープが燃えにくいことが非常に重要です。
絶縁テープの燃えにくさの指標として、燃焼性試験の規格となっている「UL510」の認証を受けているかというのが判断基準の一つとなります。
高電圧となる部分や、電線の被覆が少ない部分の絶縁については、難燃性があるテープを選ぶことが必要です。

■周囲の環境が高温となる場合
例えば、電子機器内部、自動車のエンジンルーム付近など、周囲の環境が高温となる場合は、高温によってはがれたり、はがした時に粘着剤が残ってべたべたになる可能性があります。
そういった場合は、粘着剤の種類が重要となります。ゴム系粘着剤は高温に弱く、アクリル系粘着剤は比較的高温に強いです。
シリコーン系粘着剤は特に耐熱性に優れています。
ビニールテープはゴム系粘着剤を使用していますので高温に弱く、アセテートテープや自己融着ブチルテープは90℃ほどの高温に耐えることができます。
例えば、自動車関係のお客様では、絶縁した後、またはがす可能性のある部分はアセテートテープで絶縁し、もうはがすことはない部分はビニールテープで絶縁するなど、使い分けをしているケースもあります。

絶縁部分の識別が必要か

絶縁テープは、目立たない色として黒がスタンダードになっていますが、絶縁箇所が複数となったりして、識別が必要な場合のために様々なカラーバリエーションがあります。
特にビニールテープでは、豊富な色があり、識別に便利です。

絶縁テープのおすすめ製品

電気絶縁用ビニールテープ NO.21N. 手で切れる

環境に配慮した無鉛タイプの電気絶縁用ビニルテープです。
電気絶縁性・初期接着性・カット性に優れています。
耐寒性にも優れ、-10℃でもしっかりフィットします。
10色のカラーバリエーションは識別に便利です。JIS C 2336適合品です。

アセテート布粘着テープ NO.5

柔軟なアセテートクロスにアクリル系の粘着剤を塗布した電気絶縁テープです。
別タイプでNo.156Aという品番の、UL規格認定を受けている難燃性タイプのアセテートテープもあります。
電気・電子機器の絶縁やワイヤーハーネスの絶縁保護、結束などに使われています。
Y種絶縁用となっており、耐熱温度は90℃です。

自己融着テープ NO.15

電線ケーブル端末処理・接続用 非加硫ブチルゴム自己融着テープです。
アセテートテープNO.5と同じくY種絶縁用となっており、耐熱温度は90℃です。

電気絶縁用耐熱ガラスクロステープ ST-HG

ガラスクロスにシリコーン粘着剤を塗布した耐熱性に優れた電気絶縁用粘着テープです。
H種絶縁用途として、耐熱温度は高めの180℃となっており、コイル巻止め、コイルの外装絶縁、コイル結束、リード線保持などに使用されます。

絶縁テープのその他おすすめ製品

環境にやさしい無鉛タイプの電気絶縁用ビニルテープ!

電気絶縁用ビニールテープ NO.21. 

耐熱・柔軟性にすぐれたアセテート粘着テープ!

アセテート布粘着テープ(白粘着剤) NO.156A

180℃で長時間加熱しても安定した電気特性を発揮!

高強度・耐熱絶縁用ガラスクロステープ NO.188UL

取り扱い商品約3,800種類 4万サイズ

テープについてのお悩みは
「テープおまかせナビ」をご活用ください!

テープおまかせナビ

テープおまかせナビの使い方

BtoB 法人のお客様専用だから様々な使い方があります。

一般的なネット通販とは異なり、商品を探してカートに入れて注文という流れだけではなく、様々なニーズに応える使い方があります。

  • 「きれいにはがせるテープ」「熱に強いテープ」など、自社の使い方に「最適なテープを提案」してほしい
  • 製品が問題なく使えるか、事前テスト用の「サンプル」がほしい
  • 量をたくさん購入するなど、購入条件に応じた価格を「見積もり」してほしい
  • ピッタリなサイズ、少量で買えるテープがなく、作業時間や材料にロスが出るので、「テープのオーダーメイド」がしたい
  • クレジットカード、後払い、掛売など、「状況に応じた決済方法」で購入したい

お客様から相談・見積・サンプル依頼をし、テープおまかせナビが、テープの日東電工CSシステムと連絡を取り、お客様にご提案させていただきます

専門スタッフが、商品の選定から、一般には流通していない特殊品のご提案や
見積・サンプルのご依頼など、お客様のテープに関する「困った」を解決します。

著者プロフィール

日東電工CSシステム株式会社小池 季史

2014年日東電工CSシステム入社。製品企画グループに配属となり、各種粘着テープの企画業務に携わる。
その後、デジタルマーケティング関連の部署に移動、これまでに培ったテープの知識・経験を活かしながら、専門的な観点と見る人に分かりやすいコンテンツ制作を心掛けている。

絶縁テープの選び方について
お困りではありませんか?

テープの様々な「困った」をテープのプロに直接相談して解決できます!

  • 最適な商品を
    教えてほしい
  • サンプルで
    試してみたい
  • オーダーメイド
    をしたい
  • 多量購入や
    見積の相談

人気のキーワード

絶縁テープの選び方について
お困りではありませんか?

テープの様々な「困った」をテープのプロに直接相談して解決できます!

  • 最適な商品を
    教えてほしい
  • サンプルで
    試してみたい
  • オーダーメイド
    をしたい
  • 多量購入や
    見積の相談